不思議体験

 

「あのひと」Yさんとは数年前

犬の食事療法の講座で知り合いました。

 

東洋医学を元にした講座で

猫にも活用出来るからということで

学び始めましたがこれがなかなか難解。

 

私はシッター業が忙しくなったことを盾に

未だに中途半端なままなのに

Yさんはスイスイと吸収していき

 

またアニマルヒーリングの素晴らしさも

2年前の愛犬の今際の際に教えてくれました。

 

なんと形容すべきかわかりませんが

まるで浮世に舞い降りた菩薩さまみたいで

私は全幅の信頼を寄せているのです。

 

 

 

いつか必ず治って元気になると信じて

キーマも頑張って通院してきたのに

 

ここに来て想像だにしなかった状況になり

命を落とすことになるかもしれないなんて。

 

動揺した気持ちを鎮めながら

キーマのことをかくかくしかじか相談すると

 

Yさんはしばらくして

 

「他の子に迷惑をかけてまで供血はうけたくない

 これ以上検査もうけたくない。」

 

と考えているみたい、と伝えてくれて

ならばキーマには静かに過ごさせてあげよう

という気持ちが固まったわけです。

 

そこでさらに

 

9/5に例の食事療法の講座で

東洋医学の獣医さんがお見えになるから

その時にキーマ君を診てもらってはどうか

 

と提案され、違った目線から診てもらうのも

良いかもしれないと思いその場で予約を入れたのです。

 

これが8月31日の土曜の出来事でした。

 

これまで自宅補液といって鎖骨の上の皮をつまみ

そこに注射針を刺し毎日キーマに補液したり

(こわい、できない、という人は

もちろん病院でやってもらえます。)

 

お刺身の鯛じゃないと食べないとなれば

魚屋に走って鯛を買い

鶏のささみの茹でたものに飽きれば

今度はホイル焼きにして食べさせたり

 

少しずつでも栄養が摂れるよう

シリンジで口の中にペーストを流したり

イヤなお薬も頑張って飲んでもらって

 

とにかく持ちこたえて欲しい

奇跡が起きるかもしれない

そう思いながら日々を過ごしていたのですが

 

私の思いとは裏腹に日を追うごとに

キーマはどんどん食べなくなりました。

 

シリンジでペーストを入れてあげても

口の脇からだらーっと吐き出し

固形に至ってはまったく受け付けず。

 

動物が食べなくなった時

生き続けて欲しいがゆえに口をこじ開けても

食べさせようとする人もいますが

 

食べない時というのは

食べたくない時なんです。

 

人間の調子が悪い時と同じですよね。

 

悶々ともどかしい思いをしましたが

無理に何とかしようとして苦痛を与えるのをやめました。

 

でも時々あれ?今は食べられるのね?

という時もあったり。

 

食べない時はせめてお水だけでも、と

口の脇からシリンジで水を少し入れてやると

 

コクッ

 

と音を立てて飲むのが精一杯で

もう神に祈るしかないような数日。

 

 

 

 

話は変わりますが私のようなシッター業を営む者は

 

「動物取扱業者」

 

として福岡市に登録手続きをすることが義務づけられています。

 

ただし5年ごとの更新手続きが必要になり

15000円を納付して更新しなければならないのですが

 

実はキーマの通院と看護と仕事に気を取られて

更新期限の9月4日を迎えてしまったのでした。

 

明日は9月5日

東洋医学の獣医師の診察を予約した日。

 

そして今日4日は朝からお客様との打ち合わせ

そのあとシッティングが2件。

 

ちょっとだけ遠いところと

うーんと遠いところに行くことになっていて

 

でも今朝のキーマはやっぱり食べない。

どうしようか。

 

そこでキーマに言いました。

 

「キーちゃん、今日ね遠いところまでいってくるけど

 お昼過ぎに一旦帰ってくるから待っててくれる?」

 

キーマは私のベッドの薄掛け布団に

綺麗にくるまって私を見上げていたのですが

いつもより妙に目が澄んで見えて

一瞬いやな感じがしました。

 

「帰ってきたら何か食べよう。

 じゃあ行ってくるね。待ってて。」

 

 

そして玄関のドアを出て仕事に向かったのです。

 

 

 

つづく